Meraki Cloud Monitoring改め、Hybrid Operating Modeのオンボーディング方法

今回はMerakiの新しいCatalyst Switchの管理方法であるHybrid Operating Modeに関してまとめておきます。
このHubrid Operating Modeは、これまでCloud Monitoringと呼ばれていたCatalyst9000シリーズSwitchをMeraki Dashboardで読み取りモードで管理ができていたものになります。

Cloud Monitoringのおさらい

Cloud Monitoringにに関しては過去にまとめてあるのでそちらを参考にしてください。

candm-network.hatenadiary.jp

簡単にまとめると、IOS-XE Ver17.12で動作しているCatalyst9000シリーズ(サポートしている機種に注意)をCloud Monitoringオンボーディング用のAppを使ってMeraki Dashboardに登録させるというものでした。

Hybrid Operatoing Modeは何が違う?

Hybrid Operatonig ModeはIOS-XE Ver17.15.3から利用可能になります。
これまではオンボーディング用のAppが必要でしたが、Hybrid Operating Modeではそれが必要なく、IOS-XEのCLIMeraki Dashboardのオペレーションだけでオンボーディングが可能になります。

また、Cloud MonitoringではMeraki DashbordのCLIツールからIOS-XE showコマンドの投入および確認が可能でした。Hybrid Operationg Modeは、コンフィグの投入までが可能になります。

Hybrid Operating Mode機能の有効化

2025年5月現在ではHtbrid Operating Modeはアーリーアクセス機能となっていますので、その有効化が必要となります。
若干機能名が謎なのですが、「Cloud-native IOS XE向けクラウドCLI」を有効にしてください。

 

Catalyst Switchのオンボーディング

それでは、実際にCatalyst SwitchのMeraki Dashboardへのオンボーディングを開始していきます。

IOS-XEをVersion 17.15.3にアップグレード

Hybrid Operationg Modeを行うためにはIOS-XEのVersionを17.15.3(2025年5月現在)にする必要があります。

Catalystの基本設定

オンボーディングするCatalystMeraki Cloudへの疎通性がある必要があります。
今回は下記のようなコンフィグを設定しました。

hostname Cat93L
!
aaa new-model
!
aaa authentication login default local
aaa authorization exec default local 
!
clock timezone JST 9 0
!
enable secret "PASSWORD"
!
username "USERNAME" privilege 15 secret "PASSWORD"
!
interface Vlan1
 ip address dhcp
!
ntp server "NTP Server IP ADDRESS"

 

SwitchはDHCPでアドレスを取得するようにしました。DNSサーバはDHCPで取得するため今回は設定していませんが、必要に応じて追加設定してください。

Compatibilityの確認

show meraki compatibility」コマンドでHybrid Operating Modeに対応しているのか確認を行います。

コマンド上の表記としては"Cloud Monitoring"となっていますが、それがCompatibleとなっているか?
オンボーディングしようとしている機器がCompatibleかをかくにんします。
今回用意した機材はCatalyst9300L-24P-4Gなのですが、上のスクリーンショットではImcompatibleとして表示されています。
Meraki Documentを見てみると、Supported Hardware Modelsの中に含まれていますので、(一旦は)気にせず先に進めていきたいと思います。

documentation.meraki.com

ここで注意が必要なのは、この記事を書いている2025年5月現在では、Cloud MonitoringではサポートとなっていたCatalyst9500シリーズが一時的にHybrid Operationg Modeでは未サポートとなっていることです。

Meraki Cloud IDの生成・取得

コンフィグモードで、「service meraki connect」コマンドでMeraki Dashboardへのオンボーディングに必要なCloud IDの生成を行います。

show meraki connect」コマンドで生成されたCloud IDの確認を行います。

Meraki Dashboardで機器のオンボーディング

Meraki Dashboardへログインし、「オーガニゼーション > 設定 > インベントリ」へ移動し、オンボーディングさせたいCatalystのシリアル番号を追加します。
シリアル番号は先ほど生成したCloud IDを使います。

正しくCatalystが追加されていることを確認します。

ネットワークへ追加

次にCatalystをネットワークへ追加します。
今回は既存のネットワークへCatalystを追加します。

次にCatalystを「Cloud Operating Mode」で利用するか、「Hybrid Operationg Mode」で利用するかを選択します。
今回は「Hybrid Operationg Mode」を選択します。
「Cloud Operating Mode」を選択した場合は、OSがCloud Native IOS-XEにコンバートされてしまうので注意が必要です。

Catalystへログインするためのクレデンシャル情報を入力します。

確認画面が表示されますので、「Add to network」をクリックして作業は終了です。

しばらくするとMeraki Dashboard上で今回オンボーディングさせたCatalystがオンラインとなります。
オンラインとなるまでは10分程度かかりますので、気長に待ってください。

オンラインになると、Catalystのポートステータス等の確認が可能になります。

まとめ

これまでのCloud Monitoringと比べ、Hybrid Operating Modeのオンボーディング方法はとてもシンプルなものになりました。
InternetへのIP ReachabilityのあるCatalystであれば、数行のコマンドのみでMeraki Dashboardへのオンボーディングが可能になります。

今回の記事でオンボーディングまでの確認となりましたが、次回はHybrid Operating Modeで出来ることをまとめたいと思っています。

documentation.meraki.com