Meraki MR ZTPで固定IPアドレス設定を行う

過去にMeraki MRに固定IPアドレスの設定をする方法をまとめました。

candm-network.hatenadiary.jp

基本的にはMeraki MRに固定IPを設定する場合は、初期化された状態でのみ利用できる設定用のSSIDにクライアントをアソシエートして設定することになります。
しかしこの方法では大規模なMRのキッティング作業においては作業負荷が高く現実的ではありません。

今回は、キッティング作業時にMRに直接設定をすることなく、固定IPの設定を行う方法をまとめます。

1.NetworkにAPを登録し、固定IPを設定する

まずは通常通りMRをMeraki Networkに登録します。
そしてオフライン状態のままMRに対して固定IPの設定を行います。
今回は、172.16.99.50/24の固定IPアドレスに設定することにします。

次にDHCPサーバの設定を行います。
今回はMeraki MXのDHCPサーバ機能を利用しました。

Meraki MXにVLAN99として172.16.99.0/24を設定しました。

またDHCP設定でMRを固定IPで利用するIPレンジを除外しておく設定を入れておきます。

設定はこれだけです。

2.APをPoEスイッチに接続する

Meraki MRをPoEスイッチ(もしくはPowerインジェクタ経由で)に接続します。
接続するポートは今回のケースで言うとアクセスポートVLAN99で設定しておく必要があります。

172.16.99.50にPingを打ちながらMRが起動するまでしばらく待ちます。

無事172.16.99.50への疎通が行え、Dashboard上からオンラインになったことも確認できました。

この検証により初期化状態のMRが起動した場合には以下の挙動を行っていることが確認できました。

1 : MRが起動し、(Default設定である)DHCPにてIPアドレスを取得
2 : DHCPで取得したIPアドレスを使ってMeraki Cloudへ接続
3 : Meraki Cloudから(固定IPを含む)設定をダウンロード。
4 : 固定IPを利用して改めてMeraki Cloudと疎通

3.DHCPサーバを停止しAPを起動してみる

ここまでが事前のキッティング作業をイメージしたものです。
固定IPアドレス運用をしたい場合というのは、実際のNetworkではDHCPサーバが存在しないということになりますので、MXでのDHCPサーバを停止し改めてMRを起動してみます。

PingをかけながらAPが起動するまでしばらく待つと、再びIPの疎通が確認でき、再びDashboard上でもオンラインとなることが確認できました。

これにより、MRは一度学習した固定IPアドレスはMR内に記憶され、再起動時に再び利用されることが確認できました。

4.異なるサブネットに繋いでみる

次に固定IPで設定した172.16.99.0/24とは異なるサブネットにMRを接続した場合、どのように起動するのかを確認してみます。
MXのVLAN設定を172.16.98.0/24に変更し、またDHCPサーバ設定も有効にしておきます。

MRを接続し起動するまでしばらく待ちます。

MRがDHCPを使って172.16.98.0/24からのIPアドレスを取得したことが確認できます。

Meraki Dashboard上でもオンラインとなり、MRのIPアドレスが172.16.98.100として利用していることが確認できました。

ただし、固定IP設定は残ったままとなっていますので、このタイミングで固定IPからDHCP設定に戻しておくことをお勧めします。

これにより、MRは固定IPアドレスを利用してMeraki Cloudへの疎通性が無い場合はDHCP設定にFallbackして接続を試みることが確認できました。

まとめ

今回はMeraki MRに直接設定を行うことなく固定IPの設定が行えることが確認できました。
しかし、一点気になるのはSafe Configurationについてです。Merakiにおいては一定時間以上安定稼働した設定に関してのみ安定したコンフィグとして記憶されます。
今回の検証においてはSafe Configurationとは関係なく固定IPに関してはMeraki内部に保存され、再起動した際にその固定IPを利用することが確認できました。

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また、固定IP設定が入っている状態においても、Meraki Cloudへの疎通性が取れない場合は再びDHCPを使ってIPアドレスの取得を試みることも確認できました。