先にMeraki MRとWebex Appを使ってFast Laneの検証を行いました。
Meraki Systems ManagerによりQoSマーキングを制限した場合にDSCP値がUnknowとなることが確認されています。
これはMeraki MRだけではなくCatalyst9120によるEWC環境においても同様の結果となったため、検証としては間違っていないと思います。
先日、iOSのWebex App Ver43.8.0がリリースとなりましたので今回改めて動作の確認を行ってみたいと思います。
Systems ManagerでQoSマーキングを制限
前回同様Meraki Systems Managerを使ってiOSのQoSマーキングの制限を行います。
設定の詳細は前回の記事を参照してください。
iPhoneに設定が反映されているかを確認します。
この状態で有線および無線部でPacketCaptureを行います。
なんと、Webex App Ver43.8ではDSCP値がEFでマーキングされています。
無線部分においてはWMMとしてVoice(6)でマーキングされていることが分かります。
まとめ
今回の再検証により謎であったDSCP値Unknownの発生は無くなりWebex CallingによるRTPトラフィックについてはEFでマーキングされることが確認できました。
ここでさらに謎になるのは、「では、そもそもFast Laneって何?」ということになります。
CiscoとAppleの取り組みによるFast Laneに関してはテクニカルに参考となるような文献が全くなく、曖昧な文言のみ書かれている資料がほとんどです。
今回の検証においては少なくともWebex Appに関してはWMMが有効な無線LAN環境ではAC_VOで処理が行われていますしDSCP値もEFで正しくマーキングがされていることが確認できました。
Fast Laneに関しては継続して検証を行っていきたいと思っています。