Meraki MR MeshにおけるVLANの検証

以前の記事にMeraki MRにおけるWireless Mesh Networkがいかに簡単に設定できるのかをまとめました。

candm-network.hatenadiary.jp

今回は前回の記事では触れることの無かったMesh環境におけるVLANの挙動について検証をおこないましたのでまとめておきます。

1. Repeater APにおけるVLANについて

まずは大前提としてRepeater APの有線I/FはTrunkをサポートしていません。
Meraki Documentにも書かれていますが、タグなしのVLANのみサポートとなっています。

では、どのVLANを利用するのか?というと、Repeater APが接続されるMesh Gateway APに設定されているSSIDのVLANを利用するとも書かれていることが読み取れます。

documentation.meraki.com

2.検証環境

まずは物理環境から。
Mesh Gateway APの上位にはMeraki MSが位置します。
Mesh Repeater APはPoE Injectorから給電を行い、その先にPC(MacBook)を接続し通信確認を行います。

論理構成としてはMSとMR間はTrunkに設定します。
MSの設定としては、Native VLANとしてVLAN100で設定しています。
VLANとしては、
VLAN1 : 172.16.1.0/24
VLAN100 : 172.16.100.0/24
VLAN200 : 172.16.200.0/24
VLAN201 : 172.16.201.0/24
として設定しています。

MSのNative VLANとしてVLAN100を設定していますのでMRとしてはDHCPで172.16.100.5のIPアドレスを取得していることが確認できます。

3.Meraki MR SSID設定

今回の検証としてSSIDを3つ作成します。

SSID : NATIVEVLAN

このSSIDではVLANの上書きは行わずDefaultの設定とします。

SSID : VLAN200

このSSIDではSSIDに対してVLAN200を設定しています。

SSID : VLAN201

このSSIDではSSIDに対してVLAN201を設定しています。

通信確認

まずは「Merakiアクセスポイントに直接有線接続されたクライアント」としてNATIVEVLANを設定します。

この状態でPC(MacBook)を接続し、DHCPで取得するIPアドレスの確認を行います。

このSSIDはVLAN設定をしていないのでNative VLANであるVLAN100の扱いとなり、172.16.100.0/24のサブネットがアサインされていることが確認できました。

 

次にSSID : VLAN200に設定変更を行います。

このSSIDで同様に確認を行うと、VLAN200である172.16.200.0.24でIPアドレスを取得していることが確認出来ました。

最後に同様にVLAN201で確認を行います。

これまでと同様にVLAN201である172.16.201.0/24でIPアドレスを取得することが出来ました。

まとめ

今回の検証により、Mesh Repeater APの有線インターフェースはMesh Gateway APに設定されているSSIDのVLAN IDが紐付くことが確認出来ました。
今回の検証では確認はしていませんが、同一のSSIDでもAPに設定したTagにVLANを紐づけている場合には、Meshとして接続するGateway APに応じてVLANが変わってしまう可能性がありますので注意が必要です。