Meraki MR トラフィックシェーピングについて

今回はMeraki MRにおけるトラフィックシェーピングについてまとめたいと思います。
Merakiの各製品はシンプルな設定であるため細かなQoSトラフィックシェーピングが出来ないと思われがちなのですがリッチな機能を持ち合わせています。

トラフィックシェーピングルール

ワイヤレス > 設定 > Firewall&トラフィックシェーピング」へ移動します。

1. クライアントの帯域を制限する場合

クライアントごとの帯域幅の制限」で帯域の上限値を設定します。
50K、100K、250K、500K、1M、2M、5M、10M、25M、50M、100M、無制限
で設定が可能です。

クライアントの帯域を50Mbpsに設定してMR配下のクライアント(iPad)から測定を行ってみます。
50Mbps付近での結果となることが確認できました。

この設定はクライアント毎に適用されるものですので、それぞれのクライアントでの上限値となります。
念の為2つのクライアント(iPadiPhone)同時に試験を行ってみます。

iPadでは上記同様50Mbps付近で、

iPhoneにおいても同様に50Mbpsとなりました。

2. SpeedBurstを有効にする

クライアントごとのトラフィックシェーピングにはSpeedBurst機能を有効にすることが出来ます。
この機能は少し分かりにくいのですが、短期間であれば他のクライアントへの影響がない限り設定した上限値の最大4倍までのトラフィックを認めるというものです。
1.での試験で引き続き50Mbpsでした状態でSpeedBurstを有効にしてみます。

クライアントでトラフィックを計測してみます。
ダウンロードに関してはおおよそ4倍の196Mbpsという結果になりました。
アップロードは5倍強の結果となりました。

3. SSID単位で帯域を制限する場合

WiFiゲストアクセス等で特定のSSIDにおいて帯域制限を行いたい場合があると思います。
SSIDごとの帯域幅制限」にて上限値を設定します。
設定値はクライアント設定値と同様です。

クライアント1台を使ってトラフィックテストを行ってみると、50Mbps付近となりました。

今回はSSID単位でのトラフィックシェーピングとなりますので、2台同時に試験を行ってみます。
合計で50Mbps付近とはならなかったものの下記の様な結果となりました。

まとめ

今回はMeraki MRでのトラフィックシェーピングの動作をまとめました。
クライアント毎、SSID毎に指定した帯域付近でのトラフィックシェーピングで通信を制限できることが確認されました。
またSpeedBurstを使うことにより指定しているクライアントの帯域制限値を超えて通信を認めることも確認できています。
無線混雑時にはユーザに均等に帯域を割り当てる設定はしたいものの、帯域に余裕がある場合はそれを超えて認めるというのは柔軟な無線LANサービスを提供できることになりますので有益な機能だと思います。

次回はMeraki MRでのQoSマーキングについてまとめたいと思います。

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