Meraki MR 無線インターフェースでのパケットキャプチャはアップストリームのみ?

Merakiの各デバイスクラウドDashboardを介してパケットキャプチャを取得することが可能となります。
これまでのNetwork機器においてはパケットキャプチャを行いたい機器にSPANポート等の設定を行いWireshark等を入れたPCを繋いで取得する必要があったのですが、Merakiではリモートにてパケットを取得できるようになるのはNetwork管理者にとってトラブルシュートの負担はかなり減らせると思います。
(もちろんクラウドを介しての取得となりますのでトラフィック負荷が高い場合にはパケットを取りこぼす可能性も多くあります。)

無線アクセスポイントのパケットキャプチャ

無線部分のパケットキャプチャの取得はかなり難しく、WLANにおける問題が発生した場合のトラブルシュートは困難を極めるのは永遠の課題だと思います。
Meraki MRでは有線Interfaceにおいてもパケットキャプチャの取得が可能となっていますので実機にて確認してみました。
ワイヤレス > 監視 > パケットキャプチャ」から設定を行います。
今回のキャプチャは無線LAN部分の取得となりますので、「アクセスポイント向け」に設定します。
また、デフォルトでは全てのAPが選択されていますのでそれを削除し取得したいMRを選択し直します。
インターフェースは「ワイヤレス」を設定します。

Wiresharkで確認

上記設定で取得したPCAPファイルをWiresharkで確認してみます。
該当のAPにアソシエートしているMacからPingを流している状態でキャプチャを行っています。
多くのパケットが取得されているのでICMPでフィルタをかけて表示してみます。

驚くことにクライアント(192.168.2.170)からPingの対象である8.8.8.8へのPing Requestは表示されているののそれに対するReplyを確認することができません。

有線インターフェースで再確認

クライアントではPingの疎通は行えているので通信上の問題であることはあり得ない状況になっています。
確認のため同じMRの有線側インターフェースでPCAPの再取得を行います。

有線インターフェースにおいてはPing Request/Replyともに確認ができています。

やはり通信上は問題が無いことが改めて確認ができました。

まとめ

Meraki MRにおける無線インターフェースのパケットキャプチャはアップストリームのみ取得できるということなるようです。

残念ながらダウンストリーム(クライアント方向の通信)はDashboard上からのキャプチャはできないということになりますので、このような場合にはこれまでと同じPCに無線明けっとキャプチャツールを導入してトラブルシュートが必要なようです。