Meraki MXのDHCPサーバー機能に関する小ネタ

今回はMeraki MXでDHCPサーバー機能を使う場合の小ネタについてまとめておこうと思います。

外部ルートはStatic Routeに設定されたルートのみ設定可能?

MX上のVLANとして設定されているサブネットに関しては特に問題なくDHCPサーバーの設定は可能です。
MXの配下にある外部サブネットに対してDHCP機能を提供するにはどうすれば良いのでしょうか?
答えとしてはMXに設定されたStatic Routeのサブネットに対してはDHCPサーバ機能の提供が可能です。

Static Routeの設定を行うとDHCP設定にも同様のサブネットが表示されるようになります。

Networkのデザインによっては複数サブネットをサマライズしたくなる場合がありますが、そのような場合には適切なDHCP設定が出来なくなるので要注意です。

DHCPプールは最大19bitマスクまで?

Meraki Documentには、
Note that the largest DHCP pool the MX will serve is equivalent in size to a /19 subnet, even on a VLAN configured with a larger subnet
と書かれています。
この記述が少し分かりにくかったので実機にて設定してみました。
英語を翻訳してみると、「サブネットが19bitマスク以上であったとしてもDHCPのプールは19ビットマスク(8192台)までになる」と読み取れます。

Static Routeで16bitマスクのルートの設定を行なっておきます。

このStatic Routeに対してのDHCP Poolの設定を行います。

DHCPサーバーの実行、およびゲートウェイIPを設定して保存を行うと、Meraki Documentに書かれていた内容と同様の警告メッセージが表示されます。

そのまま「変更の確認」をクリックすると問題なく設定の保存が完了になります。

これでは、なんだか分からないので別の試験を行ってみます。

"10.1.1.0/24"から"10.1.33.0/24"までのDHCP設定を行ってみます。
これらを合計すると19bitマスク以上となる計算です。
"10.1.1.0/24"から順番にDHCP機能を有効にしていき、結論として"10.1.33.0/24"まで特に警告メッセージが出ることもなく設定が完了となりました。

この設定結果により、1つのサブネットで19bitマスクよりも大きい(マスク長としては小さい数字、例えば16bitマスク)サブネットだとしてもIP Poolとしては19bitマスク(8192台)までということになります。
例えば24bitマスクのサブネットが多く存在する場合には合計19bitマスクを超えるような場合出会っても設定可能ということになります。

まとめ

今日は小ネタとしてMeraki MXのDHCPサーバー機能に関してまとめてみました。
Meraki MXにおけるDHCPサーバ機能は小規模ネットワークにおいては十分な機能を持ち合わせてはいますが、大規模なネットワークにおいては別途専用のDHCPサーバの設置の検討も必要になるかもしれません。

documentation.meraki.com