Meraki MR 新機能Network Service Healthとワイヤレス概要について

またまたMeraki Dashboard上に新機能が追加となりました。
今回は「Network Service Health」機能となります。
勿論2023年4月現在ではベータ機能となります。

Network Service Healthの有効化

Meraki Dashboard上の新機能の有効化はいつもの如く、「オーガナイゼーション > 設定 > 新機能を試す」から行います。
「Network Service Health」を有効化にします。

ワイヤレス概要について

まずは「Netowrk Service Health」機能を説明する前にそのベースとなるワイヤレス概要についてまとめておきます。
ワイヤレス > 監視 > 概要」へ移動します。
接続ヘルス」と「パフォーマンスヘルス」が表示されます。

1. 接続ヘルス

これはクライアントが無線LANに接続するまでの状況を数値、可視化する機能です。
クライアントがSSIDにアソシエートし、(やっていれば)802.1x認証を行い、DHCPにてIPアドレスを取得した後DNSで名前解決ができるまでの、オンボーディングに関する状況を示しています。

クライアントのオンボーディングに影響があった場合は失敗したクライアントとしてカウントされます。
また、ローミングに必要とした時間も計測されます。
上記スクリーンショットでは不具合は発生していませんが、不具合があった場合にはそのAPとクライアントがリストアップされます。

2. パフォーマンスヘルス

パフォーマンスヘルスは1.のオンボーディングの後、実際にクライアントが通信可能になった後の状況を可視化します。
SSID毎の無線における遅延とパケットロス、シグナル品質の表示が可能です。

接続ヘルス同様に通信に影響を及ぼしたAPとクライアントのリストアップも行われます。

3. Network Service Health

次に本日の新機能であるNetwork Service Health機能になります。
これは1.の接続ヘルスをさらに深掘りしたものとなります。
無線LANのオンボーディングに必要となるRADIUS認証の成功率、DHCPにおけるIPアドレスの取得状況、DNSによる名前解決の状況が確認できます。

まとめ

今回のNetwork Service Healthの登場においてワイヤレスネットワークにおける、
・オンボーディング状況の確認 : 接続ヘルス
・オンボーディングにおける各プロセスの深掘り : Network Service Health
・オンボーディング後の通信状況 : パフォーマンスヘルス
を行うことが可能になりました。
ワイヤレスネットワーク全体に影響するような障害が発生してしまった場合にWLAN全体でどこに問題がありそうなのか?どのAPに影響が出ていたのかをドリルダウンする形で切り分けていくことが可能となるNetwork管理者にとって切り分けを容易にできるツールになるかと思います。

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