企業が無線LANを導入するに当たってRFIやRFPが出される場合、何の意味があるのかよく「SSIDが最大16設定できること」のような文言があったりします。
一般的な企業向け無線Access Pointにおいては、実際に設定するかはともかく、だいたいどのような製品においても16のSSIDの設定は可能となります。
Catalyst9100シリーズの場合
企業向け無線アクセスポイントの代表例としてCisco社のCatalyst9100シリーズがあります。
Catalyst9100シリーズにおいても例外ではなく最大16個のSSIDの設定が可能です。
Meraki MRの場合
それではMeraki MRの場合ではどうでしょうか?
Merakiのオフィシャルなドキュメントで設定できる最大のSSIDの数に関しての記載はありません。
下のMeraki Communityサイトの情報や、販売代理店の情報から最大15までであると読み取ることができます。
上記内容が正しいかDashboard上で確認を行ってみます。
「ワイヤレス > 設定 > SSID」へ移動します。
ここに最大15までと書かれています。
念の為「すべてのSSIDを表示する」をクリックしてみます。
一番右まで移動し、ここでも最大15までと設定上でも読み取ることができます。
Meraki MRでは何故最大15のSSIDなのか?
Catalystを含め多くの企業向け無線アクセスポイントは16のSSIDをサポートしているのにMeraki MRでは15までとなっているのでしょうか?
実はMeraki MRにおいても16の(B)SSIDはサポートしています。
クライアントがアソシエート可能なSSIDが15までとなっているのですが、MerakiのWireless Mesh機能用に1つの(B)SSIDがリザーブとなっているためです。
Wireless Meshで利用するBSSIDの確認
まずはMesh機能を無効にした状態でMRから出力されるBSSIDを確認してみます。
Network上にMRを2台セットアップしている環境を用意します。
「ネットワーク全体 > 設定 > 一般」へ移動します。
「機器設定 > メッシュ」から「メッシュを無効にする」を選択します。
「ワイヤレス > 監視 > RFスペクトル」へ移動します。
1台のAPを選択しRFスペクトルを表示させます。
「干渉しているAP」を選択し、設定しているSSIDおよびMACアドレスをベースに生成されるBSSIDが表示されると思います。
次にMesh機能を有効にします。
その後RFスペクトルを確認してみると、Mesh無効時には見えなかったBSSIDが見えるようになったと思います。
この一つ増えたBSSIDがMR間をMeshで接続するために利用されるものとなるのです。
まとめ
Meraki MRにおいても15個のクライアントが利用可能なSSIDとMeshにて利用可能な(B)SSIDがあり合計で16となることが分かったかと思います。
RFIやRFPで16個のSSIDと書かれている場合にもMeraki MRの選定が外れてしまうことなく対応が可能であることが本記事から理解していだけていると良いと思います。