Meraki Co-Termライセンスについて

Merakiエンタープライズクラスの企業の利用耐えうるNetwork機器で、世界で最も簡単に設定そして運用ができるSolutionだと思っています。
MerakiはCloud(Meraki Dashboard)から一元的に設定・監視を可能としていますがそのライセンスもシンプルなものとなっています。
使用する機器に紐づいた型番のライセンスを必要な員数・年数で購入するだけです。
例えば無線アクセスポイントであるMRではどのAP型番でも同一型番となっていて、
・LIC-ENT-xYR
をMRの台数分購入するだけです。"x"は年数を意味し、1、3、5、7、10年で購入が可能です。
MRを10台、5年間使いたい場合は"LIC-ENT-5YR"を10個購入すればOKです。
これだけでMeraki Dashboardを介したMR10台の登録・設定およびMerakiサポートへのケースオープンを行うことが可能となります。もちろんMRが故障してしまった場合には良品への交換も行うことができます。

Co-Termライセンス

そんな簡単なMerakiのライセンスですが、シンプルさを目的としてCo-Term(共同終了)ライセンスがデフォルトの方式となっており、少し分かりにくいのでまとめておきたいと思います。
このCo-Termライセンス方式ですが、購入したMeraki各機器のライセンスはデバイスに直接紐づくのではなく、全てのライセンスの期間、期限を自動計算して全て同一日に期間を自動調節するものです。
IT管理者がワンショットでMeraki機器とライセンスを購入して終了の場合は特に問題無いのですが、一般的には展開する拠点単位で購入するパターンもあると思います。
これまでの一般的なNetwork機器のライセンスはデバイスのシリアルに紐づくケースが多くIT管理者はそれぞれのデバイスでライセンスの期限管理を行う必要がありました。

MerakiではCo-TermライセンスによりMerakiのOrganization内で期限が自動計算が行われますのでライセンス管理の負担が減らせると言うことになります。

Licenseの追加・更新

Co-Termライセンス方式で実際にライセンスを追加する場合のオペレーションを見てみたいと思います。
オーガナイゼーション > 設定 > ライセンス情報」に移動します。
別のライセンスを追加」でライセンスの登録を行います。
バイスライセンスの追加」と「ダッシュボードのライセンスの更新」を選択します。

「デバイスライセンスの追加」はMerakiバイスを追加購入した場合に選択します。
ダッシュボードのライセンスの更新」は既存ライセンスの期限を更新したい場合に選択します。
この2つの選択でどのようにライセンスが取り扱われるかを下記にまとめます。
例として、
・2023年1月1日が期限のMRライセンス x 1を現在使用中
・2022年12月1日にMRライセンス x 1を1年分購入
とします。

バイスライセンスの追加

これは上記の通りMerakiバイスを新たに追加購入した場合に選択します。
上記例で言うと、2022年12月1日に2台目のMR本体を購入した場合となります。
2022年12月1日時点で既存のライセンスは残り31日利用することが可能となっています。

追加で1年(365日)のライセンスを購入しましたので既存と合わせて396(365 + 31)日分合計で利用できることになります。

この396日分のライセンスを2台のMRで利用することになりますので396 / 2 = 198日がライセンス期限となります。

ダッシュボードライセンスの更新

一方でこちらは単純にライセンスが失効しそうなので期間を延長したい場合に選択します。
上記例では2023年1月1日に失効する既存ライセンスを1年延長したことになりますので、期限は2024年1月1日になります。

この例ではMR1台のみなのでシンプルですが、実際のケースでは現状お使いの全てのMerakiバイスの員数分のライセンスを購入する必要があります。

誤ってライセンスが失効した場合

誤ってライセンスの期限を超えてしまった場合は30日間の猶予期間(Grace Period)となります。
この期間中は何ら制限なく継続してMerakiバイスの設定・管理が可能となりますが、それを超えた場合にはOrganizationの利用ができなくなる場合があるので注意が必要です。