Meraki MRでアソシエーション可能な最大端末台数

無線LANのテクノロジーの進化は目まぐるしく、先の記事にも書いたWi-fi 6Eにおいては新たに6Ghz帯の周波数の利用が可能となり2.4Ghz、5Ghz、6Ghzを合わせると多くの端末が一つのAPにアソシエーションすることが可能になってきました。
もちろんAPに内蔵しているCPUパーフォーマンスややメモリ量が増強されているのもその理由の一つとなります。

Merakiの無線アクセスポイントにてサポートしている最大アソシエーション数に関してまとめておきたいと思います。

Meraki MRの最大アソシエーション数

  • Wi-fi 5 Wave1(およびそれ以前のAP) : 1APにつき256台
  • Wi-fi 5 Wave2 : 1無線Interfaceにつき256台 = 2.4GHz + 5Ghzで512台
  • Wi-fi 6 : 1無線Interfaceにつき512台 = 2.4GHz + 5Ghzで1024台

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一つのAPに多くの端末をアソシエーションした場合の影響

上記の通りWi-fi 6 APであれば、1 Radioインターフェースに付き最大512台のクライアントのアソシエーションが可能にはなります。
しかし、あくまでもそれはハードウェアとしてのスペック(カタログスペック)であり、512台が接続される事が前提のWireless Networkデザインとするのは望ましくありません。
先の投稿の通りMerakiのMR44 or MR46であれば、最大3Gbps(160Mhzのチャンネル幅の場合)となっており、実スループットはそれよりも低いものとなるのが実情です。
さらには一般的なオフィス用途で入り用される20/40Mhzにおいては約500Mbps or 1Gbpsとなりますので多くのクライアントをぶら下げるのは現実的ではありません。

昔々は1つのAPにぶら下がる端末数は20台程度が目安というのが定説でしたが、2022年現在では明確な台数目処は特にはなく、30台程度とも言われることがあります。
これは20Mhz設定されている環境においては573Mbpsが最大スループットとなるため、30で割ると16Mbpsと計算上はなります。

実際にはそれよりも50 - 70%程度のスループットしか発揮できないと考えると1台あたりのスループットは約10Mbpsになるという計算です。
こうやって計算してみると思ったよりも1台あたりに割り当てられる帯域というのは多く無いと思うでしょう。
企業における無線LANのデザインはハードウェアスペックだけを注目するのではなく、実際にエンドユーザーがさまざまな通信要件を要求してくる中で適切な帯域を割り当てられるのか?に注目する必要があります。

 

おまけ

ちなみにCatalyst9120は1無線インターフェースに付き200台の合計400台が最大値となります。

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