先日リリースとなったMeraki MTシリーズの最新製品であるMT40を簡単に触る機会がありましたので、このMT40でできることをまとめておきます。
消費電力の可視化
先にも速報でまとめましたがMT40は電源コンセントと電子機器の間に挟む形で利用します。
MT40は他のMTデバイスと同様にBluetoothを介してMR、MVと自動で接続されMeraki Cloudと通信を行います。
このMT40で可視化される内容は、
1. 周波数
日本においては、東日本であれば50Hzで、西日本であれば60Hzになるはずです。
私は東京電力のサービスエリア内となりますので50Hzと表示されました。
2.電圧
こちらは日本においての一般的な電源コンセントからの給電においては100Vになります。
一部エアコンの利用用途であったり、オフィスではDataCenter等消費電力の大きいデバイスを利用する場合は200Vである場合もあります。
こちらも問題なく100Vと表示されました。
ググってみると日本においての定格電圧は101V(±6V)だそうです。
上記グラフでは最低で93Vとなっていますが、この環境で問題ないのか?は少し疑問です。
3.電流
ここからが本題です。
MT40に接続されているデバイスの電流値が表示されます。
この環境ではMeraki MSからいくつかのデバイスにPoE給電しています。
PoEデバイスを検証のため抜き差ししているので多少のばらつきがありますが、0.5〜0.6Aで推移しています。
4.皮相電力
ここからが少し難しくなります。
皮相電力とは電源(ここでは壁のコンセント)から送り出される電力となるそうです。
上記電流値(A)に電圧(V)をかけた数値になります。
電流値は0.6Aで電圧は100Vなので60VAになります。
5.力率
上記の皮相電力はそのままの数値で電気機器に使えるものではありません。
電気ポットとか電気をそのまま熱に変えるものであれば深く考える必要はないのですが、多くの電気機器ではそういうわけにもいかないようです。
一定の%で電気をロスしてしまうわけなのですが、その"%"を導き出す計算式があるのですが私はこれを見て思考能力が停止してしまったのでリンクだけ貼り付けておきます。
最後に跳ね上がっているのは私がPoEデバイスの差し替えを行なったためなので忘れてください。
安定稼働させている場合は70%程度で推移しています。
6.実消費電力
これは「4.皮相電力」に「5.力率」をかけたもので、実際にMT40配下に接続されるデバイスが消費した電力となります。
ですので、60VA x 70%となりますので42W程度で表示されます。
7.消費電力量
最後にMT40の配下に接続される電気機器が1時間稼働した際の電力量を表示します。
上記の42W程度の実消費電力の場合、42W x 1時間で42Whとなりk(キロ)に単位を変えると0.04kWhとなります。
デバイスの電源OFF/ON
Meraki DashboardもしくはAPIを介してMT40は以下の電気機器の電源のOFF/ONを行えます。
トグルスイッチで電源のOFFまたはONにすることができます。
また電源の再起動を行いたい場合は「パワーサイクル開始」ボタンをクリックすることで電源断の後、自動で10秒後に電源が再びONになります。
まとめ
MT40で何が可視化できて、どのような管理が行えるかをまとめてみました。
実際に使ってみてMT30を使ってMT40の制御が出来れば良いと思いました。
必要な時だけ電源をONにして使いたい機器があったとしてMT30のボタンを押すことによって電源のON(もしくはOFF)ができるようになると消費電力の削減が可能になるのではないかと考えています。